縮小の格差

提供:保守ぺディア
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縮小の格差

縮小の格差とは、人口減少社会において、人口の縮小が全ての分野・階層・地域に均等に配分されず、特定の層に集中する現象を指す概念である。スマートシュリンクの理論的背景をなす考え方であり、人手不足と低賃金移民政策の根本原因を構造的に説明する。

お金には格差がある。同様に、人口の縮小にも格差がある。スマートシュリンクの理論的背景として、この人口縮小の格差の是正がある。縮小の格差を是正すれば、人手不足は起きないはずである。農家が足りないのは、都会の人気職種が縮小を担わずに人を奪っているからである。

お金の格差だけではなく、縮小の格差に注目すべきである。人口縮小の格差是正を行う必要がある。

縮小の格差のメカニズム

上の階層も下の階層も、全ての階層が等しく総人口に比例して縮小すれば問題は生じない。しかし現実には、上の階層が縮小しないために、下の階層に縮小が集中することで、縮小の格差が発生する。

市場主義では、人口縮小の等配分を行うことができない。

  • 人気職種が総人口に比例して縮小しないから、不人気職から日本人が減る
  • ゲーテッドコミュニティが総人口に比例して縮小しないから、中流層の住む地域から白人が減る

すなわち、縮小に格差が生じているということである。

  • 人気が高く、金がある分野や地域は、人口縮小の影響を受けにくい
  • 人気が低く、金がない分野や地域は、人口縮小の影響を受けやすい

コンビニ店員や介護職は人が足りなくなるが、ホワイトカラーや都会は人が足りている。人口が減っても、人気な分野は縮小を搾取することができるため、縮小の影響を受けない。

日本における縮小の格差

日本では、トラックの運転手として、ベトナムやインドネシアの移民を使い始めた。一方で人気職種やホワイトカラーは日本人が多い。

これは人口の縮小が等しく配分されていないことに本質がある。

東大も京大も、東京も大阪も、ホワイトカラーも人気な職も、総人口に比例して縮むべきである。そうすれば、日本人だけで、人手不足なしで、経済を相似縮小できる。

自動車産業の例

日本は1年間に生産するトヨタ車は300万台である。人口が9割になったときには270万台生産すれば良い。一人当たり生産台数は変わらない。今は30万台余分に車を作るために移民を入れているといえる。

大学の例

人口が9割になったときは、東大京大も、中流大学も、地方の大学も、専門大学も、Fラン大学も、大学名を問わず、定員数を3000人から2700人にすべきである。そうすれば学生不足はなくなる。

アメリカにおける縮小の格差

アメリカでは、白人の多い富裕層地域のゲーテッドコミュニティ(リベラルが多い)の中に限れば、白人の人口減少は起きていない。白人の人口減少が起きているのは、中間層地域やプアホワイトのエリアである。

金があり人気な分野は、白人の人口縮小の影響を全く受けないため、その階層では人口減少が起きていない。しかし他の階層では白人の人口縮小が集中的に起きている。これが「縮小の格差」である。

  • ゲーテッドコミュニティは白人が多く、白人の人口縮小の影響を受けない
  • アメリカの中流層の地域は、白人の人口縮小の影響を受けて、移民が増えている

どちらも、人口の縮小が等しく配分されていないことに本質がある。

指数関数モデルによる説明

債権(お金)と人口数は、共に指数関数である。ある量の増加量がその量自体に比例しているときに指数関数になる。債権は exp(+at)、人口数は exp(+at) または exp(-at) である(a > 0)。

指数関数は、最初に持っている初期値が高いことによって有利になるため、中央は周辺よりも高い債権を持つ。債権の量に格差が生じるので、中央は周辺から人口を吸収する。

債権が指数関数で増えているとき、人口も指数関数で増えていれば、労働市場における需要と供給はある程度バランスしている。しかし人口減少になったとき、つまり指数関数の符号がマイナスになり exp(-at) の変化になると、債権の増加と人口数の減少に大きなギャップが生じる。

このとき、債権は移民を入れてこのギャップを埋めようとする。

必要なのは以下の2点である。

  1. 債権の格差をなくすこと — 中央や人気職種が人口を吸い込むブラックホールにならないようにする
  2. 中央や人気職種が総人口に比例して縮小することスマートシュリンク) — 周辺や不人気職種に人が足りるようにする

経済成長率との関係

人口数が1%減ったときは、マイナス1%成長を選ぶべきである。もし人口数が1%減ったときに0%成長を選ぶと、足りなくなった1%の労働力を移民で補うことになってしまう。

縮小の格差の是正

縮小の格差の是正とは、スマートシュリンク(新脱成長、新小日本主義)の中核をなす政策理念である。全ての分野に縮小を等配分することで、一人当たり指標は変わらず、人手不足をなくすことができる。コンビニも人気職種も9割にすれば、コンビニだけ人が足りなくなる今のようなことは起きない。

縮小は均等には起きない。人口減少の配分メカニズムが不公平であり、それが人手不足を引き起こし、移民受け入れをもたらしている。縮小の格差が起きている。

縮小を均等にすれば、人手不足は起きなくなる。

これを直すには、全ての階層に縮小を担ってもらうスマートシュリンク(新脱成長、新小日本主義)しかない。

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