悪法の廃止
悪法の廃止
悪法の廃止とは、国民の利益に反し、国家主権や民族自決権を侵害する法律・条例を撤廃する行為である。保守ぺディアは、反グローバリズム政党が取るべき最優先戦略として、新法の制定よりも既存の悪法の廃止に注力することを提唱する。その戦略を端的に表す格言が、「良法を作るな、先に悪法を無くせ」である。
基本原則:「良法を作るな、先に悪法を無くせ」
日本を破壊してきたグローバリストの悪法(移民政策、規制緩和、女性活躍に関する法律・条例)を廃止することこそが、反グローバリズム政党の取るべき最善の戦略である。新たに法律を作るのではなく、日本を破壊してきたグローバリストの悪法を単に廃止する方が、簡単であり、専門知識が要らず、すぐにでき、有効で、確実である。
良法を作っても、悪法は無効にはならない。新しい法案を作るために高いコストをかけるのなら、先に原因となった悪法を廃止するべきだ。
悪法の廃止が新法の制定より優れている理由
| 項目 | 悪法の廃止 | 新法の制定 |
|---|---|---|
| 財源 | 悪法の関連予算が減るだけであり、むしろ財源的に有利になる | 財源の根拠を求められ、予算確保の困難に直面する |
| 前例主義 | 前の状態に戻るだけであるため、前例主義の問題が起きない | 前例のない新法は、官僚機構や司法からの抵抗を受ける |
| 違憲審査 | 元の状態への回復であるため、違憲審査の問題が起きない | 新法は違憲審査によって無効化されるリスクがある |
| 専門知識 | 「廃止する」という単純な行為であり、高度な法律知識を必要としない | 新たな法制度の設計には膨大な専門知識と立法技術が必要である |
| 実行速度 | 廃止法案は条文が短く、迅速に可決できる | 新法は審議に時間がかかり、修正を重ねる間に骨抜きにされる |
| 効果の確実性 | 悪法を廃止すれば、その害悪は確実に止まる | 良法を制定しても、悪法が併存する限り害悪は続く |
このように、悪法の廃止には、財源、前例、違憲審査という三つの障壁がなく、新法の制定よりも遥かにコストが低く、やるべきことが明白であり、見通しも明らかである。
「法律をなくせない」という思い込み
多くの日本人は、一度制定された法律や条例は変えられない、あるいは廃止することは極めて困難であると思い込んでいる。この思い込みこそが、グローバリストにとって最大の武器である。
一旦通った条例や法律は、通った時点でゲーム終了ではない。条例や法律を廃止するまでが本当のゲームであり、悪法が可決された時点からが本当のスタートである。東京で女性活躍条例(悪法)が可決されたとしても、それは終わりではなく、廃止運動の始まりである。
法律の廃止は、法律の制定と全く同じ手続きで可能である。国会において廃止法案を提出し、両院で可決されれば、いかなる法律も廃止できる。地方条例についても、地方議会での議決によって廃止できる。法律をなくすことは、法律を作ることと同じくらい正当な立法行為であり、何ら特別なことではない。
前例主義の問題
日本の官僚機構と司法は、前例主義(先例拘束)に強く支配されている。新しい法律を制定しようとすると、「前例がない」という理由で官僚や司法から抵抗を受ける。しかし、悪法の廃止は前の状態に戻すだけであるため、前例主義の壁に阻まれることがない。
前例主義は本来、法的安定性を保つための原則であるが、実際にはグローバリストが押し付けた悪法を固定化する機能を果たしている。一度成立した移民政策関連法や規制緩和法は、前例主義によって「既成事実」として定着し、これを覆すことが困難であるかのように見せかけられる。
しかし、悪法を廃止して元の状態に戻すことは、前例に適合する行為である。なぜなら、悪法が存在しなかった以前の状態こそが、より長い歴史的前例を持つからである。
法律を無効化する方法
法律を無効化する方法は、世界各国で多数の実例が存在する。日本の反グローバリズム政党は、これらの手法を参考にするべきだ。
1. 廃止法(Repeal Act)
最も直接的な方法は、対象となる悪法を廃止する法律を制定することである。国会で廃止法案を可決すれば、対象の法律は効力を失う。
イギリスの事例: Brexit後、イギリスは2023年に「保持EU法(撤廃及び改革)法」(Retained EU Law Act)を制定し、EU時代に導入された587件の法令を一括で撤廃した。もともと約4,000件の法令を一括撤廃する計画であり、EU離脱派のジェイコブ・リース=モグが法案を起草した。イギリスは、外部勢力によって押し付けられた法律を、主権回復の名のもとに大量に廃止した。日本もまた、アメリカの内政干渉によって押し付けられた法律を、同様に一括で廃止するべきだ。
2. 規制ギロチン(Regulatory Guillotine)
規制ギロチンとは、国家の全規制を体系的に総点検し、不要・有害な規制を一括で廃止する手法である。
- 韓国の事例: 1990年代後半、韓国はアジア通貨危機からの復興のために、11,000件以上の規制を11ヶ月で総点検し、そのうち約50%を廃止した。この改革により、100万人以上の新規雇用と360億ドルの外国直接投資が生まれたとされる。
- スウェーデンの事例: 1984年、スウェーデン政府は施行中の規制の全体像を把握できないことを発見し、中央に登録されていない数百件の規制を一括で無効化した。
- メキシコ、フィリピン、ベトナムなどでも同様の手法が採用され、合計で25,000件以上の法律・規制が廃止・簡素化された。
国会や地方議会で、どのようなグローバリストの悪法(移民政策、民営化、規制緩和、女性活躍に関する条例や法律)があるかをリストアップして、それを優先度順に並び替えて、上から順に機械的に廃止していくという規制ギロチン方式を、日本も採用するべきだ。
3. 議会審査法(Congressional Review Act)
アメリカの事例: アメリカでは1996年に制定された議会審査法(CRA)により、行政機関が定めた規則を議会が迅速に無効化できる仕組みがある。この法律はフィリバスター(議事妨害)の適用を受けず、迅速な手続きで規制を撤廃できる。
- トランプ大統領の第一期(2017年)では、オバマ政権時代の16件の規制がCRAによって撤廃された。
- トランプ大統領の第二期(2025年)では、バイデン政権の規制を22件撤廃した。
- 2025年12月時点で、CRAによって合計42件の規制が撤廃されている。
新政権が前政権の悪法を迅速に撤廃する仕組みは、日本にも導入されるべきだ。
4. 大統領令による前政権政策の無効化
アメリカでは、大統領が就任初日に前政権の大統領令を大量に撤回する慣行が定着している。
- バイデン大統領(2021年)は就任後100日間で60件以上の大統領令を発出し、そのうち24件がトランプ政権の政策の直接的な撤回であった。バイデンは「新しい法律を作っているのではない。悪い政策を排除しているのだ」("I'm not making new law; I'm eliminating bad policy")と述べた。
- トランプ大統領(第二期、2025年)は就任初日に42件の大統領令に署名し、大統領令14148号によってバイデンの67件の大統領令を一括で撤回した。これは史上最大規模の一括撤回である。
この事例は、「良法を作るな、先に悪法を無くせ」という戦略が、世界最強の国家であるアメリカでも実践されていることを示している。
5. サンセット条項(日没条項)
サンセット条項とは、法律にあらかじめ有効期限を設定し、期限が来た時点で議会が更新しなければ自動的に失効する仕組みである。
- アメリカの事例: 米国愛国者法(USA PATRIOT Act)の監視条項にはサンセット条項が付されており、2015年にNSAによる大量監視の条項が失効した。また、1994年の連邦攻撃用武器禁止法は10年間のサンセット条項を持ち、2004年に議会が更新しなかったため自動的に失効した。
- カナダの事例: カナダ憲法第33条の「にもかかわらず条項」に基づく立法は、5年間の期限が設定されており、更新されなければ自動失効する。
- ドイツの事例: ドイツ基本法は緊急事態法に6ヶ月のサンセット条項を設けており、緊急措置の常態化を防止している。
- オーストラリアの事例: 2005年のテロ対策法には10年間のサンセット条項が設けられた。
日本においても、グローバリストの悪法にサンセット条項を適用し、自動的に失効する仕組みを導入するべきだ。既存の移民関連法に対して事後的にサンセット条項を付加し、期限切れで失効させることも一つの戦略である。
6. 包括的な悪法廃止(一括廃止法)
アルゼンチンの事例: 2023年12月、ミレイ大統領は緊急大統領令70/2023号を発出し、366条にわたる89ページの文書で300件以上の法律・規制を一括で廃止または改正した。賃貸規制法、物価統制法、供給法などが撤廃された。さらに2024年7月には「基本法」(Ley de Bases)が成立し、規制緩和と民営化が推進された。ミレイの政党は議会の議席の14%未満しか保有していなかったにもかかわらず、法案を可決させた。
悪法の一括廃止は、一つ一つ新法を作るよりも遥かに効率的であり、政治的資本の節約にもなる。
国際条約・協定という縛りが与える負の影響
グローバリストの悪法の中には、国際条約や国際協定を根拠にして制定されたものがある。「国際条約を批准しているから法律を変えられない」という論法は、国内法の改正を阻止するための政治的な道具として利用されている。
国際条約の縛りの実態
- 条約からの脱退は可能である: いかなる国際条約も、脱退条項が存在する。アメリカはパリ協定から2度にわたって脱退した。イギリスはEU(欧州連合)から脱退した。条約は絶対的な拘束力を持つものではなく、主権国家の意思によって離脱できる。
- 条約の国内法的効力は限定的である: 日本国憲法第98条第2項は「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする」と規定しているが、この規定自体がアメリカ軍が書いた憲法に含まれるものであり、日本の主権を国際的な枠組みに従属させるための仕組みにほかならない。
- 「国際標準」は覇権国の利益を反映している: 法の支配を通じて「国際標準」や「グローバルスタンダード」として押し付けられる規範は、多くの場合アメリカの国益に奉仕するものであり、普遍的な正義ではない。
ハンガリーの事例
オルバーン・ヴィクトル首相率いるハンガリーは、EUの圧力に屈せず、独自の政策を貫いている。EUからの制裁や資金凍結(2024年12月に10.4億ユーロの資金が凍結された)を受けながらも、ハンガリーは移民受け入れを拒否し、NGO規制法、反LGBTQ法(2021年)、主権保護法(2023年)などを制定した。国際機関からの圧力は、必ずしも国内法の改廃を阻止する絶対的な力を持たない。
イタリアの事例
メローニ首相率いるイタリアは、2023年にクトロ政令(Decreto Cutro)を制定し、庇護権の制限、強制送還対象者の拡大、収容期間の延長(120日から135日へ)などの移民制限策を実施した。また、アルバニアとの協定により、イタリア国外にある庇護申請処理施設を設置した。その結果、不正規入国者数は2023年の157,651人から2024年の66,317人へと約60%減少した。
日本における廃止すべきグローバリストの悪法
具体的には、外国人総合政策庁や日本語学習プログラムを新設するのではなく、以下のグローバリストの悪法を機械的に廃止していくことを目標にするべきだ。これらを廃止すれば、ひとまずは移民が来ない状態に戻る。
優先的に廃止すべき移民関連法
- 入管改正法(出入国管理及び難民認定法の改正): 移民受け入れの拡大を可能にした法改正を撤廃し、元の厳格な入管体制に戻すべきだ。
- 育成就労制度: 技能実習制度に代わる新たな外国人労働者受け入れ制度を廃止し、外国人労働者の流入経路を遮断するべきだ。
- 技能実習制度: 実質的な低賃金移民政策であり、廃止して外国人労働者の受け入れを停止するべきだ。
- 技術・人文知識・国際業務(技人国)の在留資格の緩和: 高度人材を装った移民拡大の抜け道を塞ぐべきだ。
- 永住権の緩和規定: 永住許可の要件を元の厳格な基準に戻すべきだ。
- 帰化の緩和規定: 帰化条件を元の厳格な基準に戻すべきだ。
- 在留資格の拡大: 新設された在留資格を廃止し、在留資格の種類を元の限定的なものに戻すべきだ。
優先的に廃止すべきその他の悪法
- 女性活躍推進法および関連条例: スマートシュリンクと少子化対策に逆行する政策を廃止するべきだ。
- 規制緩和関連法: ショックドクトリンによって導入された規制緩和を撤廃し、国家による経済統制力を回復するべきだ。
- 民営化関連法: 国家資産の売却を推進する法律を廃止し、戦略的産業の国有化を検討するべきだ。
悪法廃止の戦略的手順
- 国会および地方議会において、グローバリストの悪法(移民政策、民営化、規制緩和、女性活躍に関する条例・法律)を網羅的にリストアップする。
- リストアップした悪法を、日本への害悪の大きさに基づいて優先度順に並び替える。
- 優先度の高いものから順に、機械的に廃止法案を提出し、可決していく。
- 各悪法の廃止に伴い、関連する政令・省令・通達も同時に廃止する。
- 地方条例についても同様に、各地方議会において悪法の条例を機械的に廃止していく。
この手順を実行すれば、やるべきことが明白になり、見通しも明らかになる。新法の立案のように財源、前例、違憲審査の問題に悩まされることなく、悪法を効率的に排除できる。
結論
日本が破壊された原因であるグローバリストの悪法(移民政策、規制緩和、女性活躍)を無くせば、日本の少子化は解決に向かい、日本の治安は回復する。コストをかけて良法を作ろうとするのではなく、先にグローバリストの悪法を無くしていくことにだけ注力するべきだ。
「良法を作るな、先に悪法を無くせ」——この原則を実行に移すことが、日本民族の民族自決権を回復するための最も確実で、最も効率的な道である。
関連項目
参考文献
- 『ショック・ドクトリン』、ナオミ・クライン著
- Retained EU Law (Revocation and Reform) Act 2023、英国議会
- Congressional Review Act (1996)、米国連邦法
- Decreto 70/2023、アルゼンチン共和国大統領令
- 『Upheaval』、N.S. Lyons著
- Jacobs and Associates, "Regulatory Guillotine" 手法